モリノカレバタケ

Gymnopus dryophilus (Bull.) Murrill
ハラタケ目_ツキヨタケ科_モリノカレバタケ属


モリノカレバタケ_2008.08.21

 
CAUTION 食注意・弱毒

 春から秋にかけて各種の林内地上に群生する。世界的に分布するきのこで、傘や柄の色や大きさは変化に富んでいる。代表的な落葉分解菌のひとつである。
 食用となるが中毒例があり要注意。

 傘の径3〜5(7)cm、初め半球形で後には平らに開く。表面は平滑で、淡黄土色、なめし革色、クリーム色など変化に富む。
 ひだは離生〜上生〜垂生(離生だけでなく垂生もある)、白色から淡黄色、並び方はやや密〜密。
 柄は3〜6.5(10)cm、太さ2〜4(8) mm、傘とほぼ同色、中空、基部はややふくらむ。

〔似たキノコ〕
 モリノカレバタケ属には、次の仲間があります。
 コガネカレバタケ の傘表面は鮮黄色〜黄土色、ヒダは幅狭く密、黄色、柄基部にピンクがかった菌糸束が見られる。
 エセオリミキ、相対的に肉厚感。柄に条線があり、基部がややふくらむ。
 アマタケ、柄に細かい毛が密生。
 カブベニチャ の柄の下部は赤褐色〜暗褐色。
 カレバタケ、柄は紫赤褐色を帯びる。
 クサカレハタケ、ダイコンのニオイをもっと強くした、不快に感じるほどの臭気がある。
 アカチャツエタケ、肉はシイタケのように強靭

モリノカレバタケ_2070712 sirahatayama



モリノカレバタケ(広義)
Gymnopus sp.

 
CAUTION 食注意・弱毒

 ※ モリノカレバタケ(G. dryophilus) は異なる種の複合体で構成されており、いくつかの新種(G. brunneolus、G. earleae および G. subsulphureus/コガネカレバタケなど)は別種として区別されたようです。

 左の個体は、ヒダが遠目では確認できないほど非常に薄く密で、見慣れているモリノカレバタケ(G. dryophilus) と少し様子が異なっています。コガネカレバタケのような傘が鮮黄色、ヒダはクリーム色〜黄色の個体もありますが、柄の根元の菌糸束は白色でモリノカレバタケの特徴も見られるので、桜山研修会では広義のモリノカレバタケとしています。今後、顕微的観察等で確認が必要なようです。

 ヒダはクリーム色から淡黄色、薄く幅狭、並び方は極めて密 、柄に上生〜離生し、根元は膨らむ。

基部ははっきりふくらむ
モリノカレバタケ_2070712 sirahatayama
モリノカレバタケ_20090620_桜山
幼菌 幼菌