有毒。ツキヨタケ、カキシメジとともに、「日本のきのこ中毒原因の御三家」といわれています。
早いものは梅雨時から姿を見せはじめ、秋のおわり頃まで、コナラ、クヌギとアカマツの混ざった林の地上に点々とあるいは数本ずつかたまって発生する。
傘は径4~12cm、やや鐘形空中高の平らに開き、灰色~黄土色で吸水性が有り、湿時は粘性を持つが、乾燥すると絹糸状光沢が出る。
ひだは茎に上生し、幼菌時は白色だが、胞子が成熟すると「裏紅」の名の通りピンク色を帯びる。
肉は薄くてもろく、表皮直下は暗色、他の部分は白色、和名の通り全体的に小麦粉様の不快な粉臭を持ち、肉に苦味は無い。
柄は5~15cm×5~20mm、つば、つぼを欠き、 上下同幅または下方がやや太まり、白色で絹糸のような繊維状の光沢を持ち、中空でもろく指でつまむと容易につぶれる。
以上は一般的な個体の特徴だが、本種は同一種内での個体差が非常に大きい。例を挙げると、傘が紫褐色、黒褐色、大型、小型、柄の内部が中実、など。
〔似たキノコ〕 → 黒っぽいタイプは外見的に食菌のハタケシメジ、もしくはハタケシメジの仲間のクロシメジ(L. loricatum (Fr.) Kühner ex Kalamees)に酷似している。
採取現場では区別が難しいが、採ってから時間がたつとクサウラは傘裏のひだの色が肉色になるので区別が容易になる。
→ コクサウラベニタケ は全体に小づくり。
→ イッポンシメジは、別の仲間とされてきました。若い菌はクサウラベニタケによく似ています。
※ 最近、欧州では本種の学名のキノコ E. rhodopolium には毒性がなく無害と考えられており、中毒を起こす日本産のクサウラベニタケは別種ではないかと言われています。
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