夏から秋、林内のナラやブナなどの広葉樹と菌根を形成する。
傘表面は黒褐色〜暗黄褐色で、縁部永く内巻き、表面乾性微粉状で、しばしば中央部が窪む。
柄は表面帯橙白色で平滑、摩擦部位は徐々に暗色化。
白色の乳液は分泌されると、ゆっくりと(数分程度後から)桃色に変わる。
ヒダは離生〜垂生ぎみ、黄土色、傷つくと桃色がかった褐色になる。
胞子紋は白色。
胞子は類球型で、刺状小突起と翼状脈で覆われる。
〔似たキノコ〕
→ ハイイロカラチチタケ L. acris は傘色が本種より淡色で、乳液の変色は早い。
→ ウスイロカラチチタケは、傷つけると白色の乳液を出しこの液は変色しないが、乾燥した傷口は薄く朱変する。胞子は翼状の隆起がある。
→ ヒロハウスズミチチタケ は傷つけると白液を出し、傷口は薄く朱変する。
→ クロチチタケは針葉樹の樹下に発生し、傘表面はビロード状、乳液はゆっくりと赤色化する。
→ アゾナイト(L. azonites(Bull.) Fr. )は乳液の辛味がマイルド。
【参考】
L. picinus(ピシナス) は ウスズミチチタケ L. fuliginosus (フリギノサス)と同種とする研究者もいる。このきのこは白い乳液が乾くと赤褐色に変わり、その後暗褐色化する(ウスズミチチタケの名前はこの変色の状態に由来するようだが?)。
|