子実体は多年生。
傘は半円形、扁平〜やや丸山形または蹄形、当年生は幅は10〜20cm、厚さ2〜4cm程度だが、年数を経たものは幅50cm、厚さ40cmにも達する。
傘表面は灰白色〜灰褐色、同心円状の環溝ををもつ。
肉はチョコレート色、木質、薄い。
子実層托は管孔状、白色〜淡黄白色、孔口は円形で1mm間に4〜5個。
管孔は擦ると茶褐色に変色する。
本州では従来、コフキサルノコシカケとされていた種類のほとんどが実は胞子サイズの大きなオオミノコフキタケ、またはオオミノコフキタケとの中間型であることが分かってきたと言うことです。
当桜山産のキノコを改めて見直してみたところ、典型的なコフキサルノコシカケは少数で、ほとんどがオオミノコフキタケとの中間種、ごく希にオオミノコフキタケが見られるというところのようです。
典型的な本種の特徴は、
(丹沢大山総合調査学術報告書2007より)
@殻皮が薄い。(オオミノコフキタケはコルク質部分があり、厚い)
A肉, 管孔層の色が淡褐色〜黄土褐色(カラーデータ集の黄褐色〜枯葉色に相当)
B肉内に基部から放射状に出る線状殻質層はあるが管孔層に平行して走る殻質層はない
C管孔層に線状の薄い肉層を挟む
D胞子の長さは変異の幅が大きいがふつう 8.5μm 以下
なお、C管孔層に線状の薄い肉層を挟みながら、B管孔層に平行して走る殻質層がある中間型があり、札幌近郊では中間型が多数を占めているようだ。
〔似たキノコ〕 → オオミノコフキタケは暖かい地方に分布する種で、札幌近郊では稀のようだ。 → 本種の若い菌は、雨に濡れていると表面が真っ黒に見え、ツガサルノコシカケと間違えやすいが、ツガと異なり本種の傘縁には赤味が全く見えない。
→ 管孔は擦ると茶褐色に変色するが、若いときのミイロアミタケや、チャミダレアミタケも同様に赤色に変わる。
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