マツノコケイロヌメリガサ

Hygrophorus olivaceoalbus (Fr.) Fr.
ハラタケ目_ヌメリガサ科_ヌメリガサ属


 
can be eaten 可食

 シモフリヌメリガサやコケイロヌメリガサに類似するが、トウヒやツガ、アカエゾマツなどの針葉樹林に発生する。菌根菌と考えられていたが、木の根に寄生している可能性があるということです。

 傘径3〜6cm、饅頭型から中心部を高くし平らに開き、表面は強い粘性で繊維状、オリーブグリーンで中央部は濃い苔色。
 ヒダは直生状垂生、白色、疎。
 つばより下部の柄はオリーブ褐色の薄い鱗片で覆われる。


〔似たキノコ〕
 → マツノコケイロヌメリガサ 近縁種 H. korhonenii の傘は色は暗褐色〜灰褐色でオリーブグリーンの色調を含まない。
 マツノコケイロヌメリガサ H.olivaceoalbus の胞子は10.5-16.0 × 6.7-8.7 μm、担子器は2〜4胞子。
 H.korhonenii の胞子は10-14 × 5.2-7.5 μm、担子器は4胞子。
 → シモフリヌメリガサ のひだは白色のち淡黄色、または淡黄色から成長とともに茶色がかる。
 つばより下部の柄はオリーブ色や淡黄色、時々オレンジ色がかっている。
 → フユヤマタケは 本種の近縁種で小型(1〜3cm)

マツノコケイロヌメリガサ_野幌森林公園?20111014_31
マツノコケイロヌメリガサ_野幌森林公園?20111014_21

マツノコケイロヌメリガサ_桜山、20101113_ マツノコケイロヌメリガサ_桜山、20101113_1
 
    マツノコケイロヌメリガサ_桜山、20101113_1 






マツノコケイロヌメリガサ 近縁種
(和名無し)ヒグロフォルス コルホニーニ

Hygrophorus korhonenii Harmaja
ハラタケ目_ヌメリガサ科_ヌメリガサ属

マツノコケイロヌメリガサ 近縁種_20191031_野幌

 
 Can be eaten 可食 .

 H. korhonenii はマツノコケイロヌメリガサ(olivaceoalbus) から分離した種で、担子菓(子実体)がより大きく、傘にオリーブグリーンの色調が無く、滑りが少ない、柄に目立つ暗色の繊維状の鱗片をつけ、胞子が小さい(僅かですが)のが特徴です。

 傘径2〜8p、色は暗褐色〜灰褐色、中央部は暗色。饅頭形から平に開き、中心部を高くし、表面は粘性があるが乾きやすく繊維状、肉は白色、無味無臭。
 ひだは直生状垂生、白色、疎。
 柄は7〜12p、太さ 0.5〜2p、下部は暗色の薄い鱗片(ダンダラ模様)で覆われる。
 胞子紋は白色。
 胞子は無色、楕円形、10-14 × 5.2-7.5 μm


〔似たキノコ〕
 → マツノコケイロヌメリガサ は傘に オリーブグリーン の色調があり、滑りが強い。
 胞子は 10.5-16.0 × 6.7-8.7 μm。
 → シモフリヌメリガサ は若いうち厚い粘膜で覆われ、ひだは白色のち淡黄色、または淡黄色から成長とともに茶色がかる。
 → フユヤマタケ はシモフリヌメリガサの近縁種で小型(1〜3cm)



※ 野幌森林公園では2012年頃までは アカマツ松林の中は、ヒグロフォルス コルホニーニが、周辺の草地には シモフリシメジ や マツノコケイロヌメリガサ(Hygrophorus korhonenii )・フユヤマタケが 発生していた。マツノコケイロヌメリガサなどは滑りが強く、軍手でなければつかめないほどであった。

 ところが2013年頃からアカマツ松林の中の、ヒグロフォルス コルホニーニが、急に林外に進出し、他のキノコを朽ちくし、現在はすべてが、オリーブグリーンの色調が無く、滑りが少ない Hygrophorus korhonenii に置き換わっている。

   
 
マツノコケイロヌメリガサ 近縁種 H. korhonenii_20191031、胞子サイズ、10-13 x 5.5-7.5 μm  
 
マツノコケイロヌメリガサ 近縁種 H. korhonenii_20191031   マツノコケイロ 近縁種 20141020、胞子サイズ平均、11 x 7μm