有毒。夏から秋にかけてスギ、アカマツ等の針葉樹、とくにスギの古い切り株・倒木に多数重なり合って生えます。スギヒラタケが生える木は、かなり腐朽が進んだ木が多く、表面は、コケや藻類で覆われていることが普通です。このため、発生した木を見てもスギかどうかわからないこともあります。 以前は安全な食菌とされていたが、2004年にスギヒラタケが原因と思われる脳症による死亡事故が多発した。 ウスヒラタケの白色のものとよく似ている。極めて注意が必要。毒成分など発症のメカニズムはいまだによくわかっていないが、特に腎臓病を持病にもつ人にとっては、致命的な場合がありる。 傘はほとんど無柄で、色は白色、初めはほぼ円形であるが、次第に生長して耳形〜扇形、あるいはへら形となり、粘性はなく表面平滑、径2〜6cm。 基部には白色短毛が密生し、ふちは内側に巻く。 ひだは幅狭く、極めて密、しばしば中ほどから分枝する。 肉は質薄く白色 、無味で樹木臭がある。 〔似たキノコ〕 → ウスヒラタケとの誤食に注意が必要。
中毒事例について: スギヒラタケの中毒事例は2004年突然発生し59人に中毒症状が見られ、内19人が亡くなった。 原因が確定されていないため現在までに食中毒に分類されていない。したがって,正確な件数および摂食者数は把握できていない。摂食者総数は,腎障害を持つ人に限っても発症率は4%程度と報告されていること,健常人も摂食していると考えられることから,1,500人以上と推測される。 なお、 2009年に健常人が中毒を起こした事例が確認されている。