オトメノカサ

(別名;コオトメノカサ,シロヤマタケ)
Cuphophyllus virgineus (Wulfen) Kovalenko
ハラタケ目_ヌメリガサ科_オトメノカサ属

オトメノカサ

 
can be eaten 可食

 可食。 秋、針葉樹林、特にカラマツ林、ときに広葉樹林に群生する。小型。腐生菌

 傘はほとんど白色だが中央部がやや肌色がかかることがある。湿時、弱い粘性があるが乾きやすい。饅頭型から平らに開く。幼菌では中央部が盛り上がったりやや尖ることが多い。
 ヒダは柄に長く垂生し白色。疎。互いに脈で連結する。
 柄は白色平滑。下方に向かって細まり、中実、粘性は無し。 肉は白色。無味無臭。

 胞子紋は白色。
 胞子は楕円形、滑らか、アミロイド、大きさは
 4胞子担子器の場合は 7.0-8.5 x 4.5-5.2 µm
 2胞子担子器の場合は 9.0-12.0 x 5.0-6.5 µm程度。
 ほとんどの場合、担子器は4胞子ですが、一部は2胞子の担子器があります。



〔似たキノコ〕
 → カラマツオトメノカサ(仮称) はヒダが長く垂生することで、本種やアケボノオトメノカサと区別される。
 → アケボノオトメノカサ のヒダは直生状垂生。
 → コオトメノカサ はオトメノカサに似るがより小形であり、傘に粘性がある。
 → シロヌメリガサはやや小型で粘性の強いきのこで、傘も柄も粘性がある。
 → シロヒメカヤタケ(毒)のヒダは密。

ヒダは垂生する
柄は下に向かって細くなる
かさは白色か、中央がやや肌色がかり、粘性は無い
ヒダは垂生する 柄は中実
KOHで黄色に変色 KOHで柄も黄色に変色
オトメノカサ、20211002 桜山、 7.0-9.5 x 4.5-5.2 µm



不明種

Cuphophyllus sp.
オトメノカサ属 sp.

 
 Edible mushroom 可食

 オトメノカサと同じ場所に発生していたので同じ種類と思われるが、胞子の形が細長いので不明種(近縁種)とした。

(胞子が大きいので 2胞子担子器の種かもしれないが担子器 未確認)

 オトメノカサ_20201009_なえぼ公園  
 
     
オトメノカサ_20201009_なえぼ公園、胞子は楕円形、滑らか、大きさは、9.0-13.0 x 4.5-7.0 µm





カラマツオトメノカサ(仮称)

(別名;アケボノオトメノカサ〔青木〕、キゾメオトメノカサ)
Camarophyllus virgineus var. lariciolus Miyauchi (ined.)
Cuphophyllus virgineus var. lariciolus (Miyauchi) (ined.)
ハラタケ目_ヌメリガサ科_オトメノカサ属

 
can be eaten 可食

 本種はオトメノカサの変種、カラマツ林内の地上に発生する。
 傘は円錐状まんじゅう形、表面白色で頂部淡いピンク色。
 肉は白色だが乾くと鮮黄色になる。
 ヒダはクリーム白色、垂生、疎。
 柄は下方に先細り、中実、表面はやや粉状で基部に白色の粗毛を密生する。
 子実体は、KOHを滴下すると黄変する。

〔似たキノコ〕
 → ヒダが長く垂生することで、アケボノオトメノカサ(工藤・仮称)と区別される。

20191019_桜山
胞子は楕円形、平滑、無色、 7~10 × 4~6μm。