春から初夏に地上や朽木上に生える大型のチャワンタケ。
子嚢盤は深い椀形からやや平らに開き、群生すると歪んで縁は緩やかな波型になる事も多い。大型で直径 4~10 cm. までになる。無味でやや腐木臭あり。
子実層面は赤紫褐色、普通平滑だが成熟したものは中央付近が皺状になる。
外面は微粉状でやや白っぽいが濃色のフケ状の鱗片があり、周辺部ではより大型で顕著。
ほとんど柄は無いが基部付近には白っぽい菌糸がある。肉はやや脆く、厚さ1~3㎜、子実層の下の組織は3層から成り、球形菌組織の間に厚さ400μm程度の錯綜菌糸層がある。
この絡み合い菌組織の部分は柔らかく、上下2枚にはがれやすい?。上層はオリーブ色で子実層、中層は暗オリーブ色、外層は淡灰色。
〔似たキノコ〕
→ クリイロチャワンタケの胞子表面は脈状ないし不完全な網目模様状の突起がある(未熟時平滑)。
→ 他に胞子表面に疣やトゲが見られる種は、フジイロチャワンタケ、フジイロチャワンタケモドキ、ウスフジチャワンタケ、キゾメチャワンタケ、モリノチャワンタケ。
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