初夏~秋、主にトド松の枯れ木や細枝上に重なり合って生える。小型で柄を欠き、かさの一端で材上に付着する。
この牡蠣形をした小さな灰白色のきのこには、いくつか似た種があり、すべてが黄褐色の胞子紋を持つ。
本種の胞子は角ばった楕円形、ごく微細な粒点をこうむり、5.7 -6.8 x 3.0 - 3.5 um。
類似種 C. inhonestus (≡ C. caspari ニセコナカブリ のタイプ種) の胞子は卵形、Crepidotus cesatii の胞子はより丸く、 C. luteolus の傘は黄色味を帯びる。
本種のかさは扇状で白色を呈し、多少毛羽立つ
柄はまったく欠くか、もしあっても痕跡的で、基質への付着部には白い綿毛状の菌糸をこうむる。
ひだはやや密~やや疎、薄くて幅広く、分岐を欠き、初めは汚白色ないし淡クリーム色であるが成熟すれば暗褐色となり、縁は白っぽくて微細な鋸歯状をなす。
〔似たキノコ〕
→ 本種に外観が酷似したニセコナカブリ は、おもに広葉樹の枯れ木や枯れ枝に生え、かさの表面があまり毛羽立たず、胞子がより幅広くて丸みが強く、周囲に小さな疣があることなどにおいて異なっている。
→ コナカブリモドキは短い柄が確認できる。
→ ヒダフウリンタケ は傘径 0.5-2.0 mm のごく極小キノコで、中央部が基質に背着し、フウリンタケ型~チャワンタケ型。
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