キシメジは以前は食用のキノコとして、流水で苦味を取るなどして食べていたが、海外(西欧)で似たキノコ(T. equestre)で死亡例がでたとのことで、近年は毒きのこだと言われるようになった。 また最近の『Index Fungorum』では、キシメジ(T. flavovirens)やシモコシ(T. auratum)が問題の毒キノコ(T. equestre)とシノニム(同種)の関係にあると見直されたようだ。 秋にマツ林やコナラ、ミズナラなどのナラ類の林内地上に発生する。 傘は初めまんじゅう形から中央部がもりあがった平ら形に開く。色は黄色で中央部付近は褐色をおびることもあり、その周囲に褐色の小さな鱗片がつく。 ひだは鮮黄色で並び方は密。柄に湾生する。 柄は傘とほぼ同色か、やや淡色で根もとがややふくらむ場合もある。 〔似たキノコ〕 → シモコシとキシメジの違いは、肉の味が無味または旨味を感じるシモコシに対して、キシメジの肉は苦味があると言われているが、見分けは難しい。 → カラキシメジの肉も苦味があるが、しばらくして強い辛味に変わる。 → ニオイキシメジの肉はコールタールのような不快臭があります。
古くから利用されてきた有名な食菌だが、最近欧州でタイプ種の(T. equestre)で、筋肉障害性中毒の報告があり本種も食すべきではない。 従来、海岸のクロマツ林や二針葉のマツ林などに発生するとされてきたが、近郊では内陸の針・広混交林にも発生している。 傘は5~10cm、湿ったとき弱い粘性があり、硫黄色。中央部に褐色細片鱗を生じることがある。 ヒダは硫黄色で密。湾生から離生する。 柄は中実から一部中空。逆棍棒型、あるいは棍棒型。表面は硫黄色だが、上方は淡い。 肉は白色、無味無臭~やや旨みを感じる。 〔似たキノコ〕 → シモコシとキシメジの違いは、肉の味が無味のシモコシに対して、キシメジの肉は苦味があると言われているが、見分けは難しい。