アラゲキクラゲ

Auricula cornea (Ehrenb.) Kuntze
キクラゲ目 キクラゲ科 キクラゲ属


アラゲキクラゲ_20160910 naganuma・背面

 
Edible mushroom 可食

 寒い時期を除いてほぼ一年中みられる。広葉樹の枯れ木上に群生するが、乾燥しているときは情けないほど縮んでいる。 近郊ではニワトコ立木に発生しているのをよく見かける。

 表面は暗褐色で滑らか。乾いた時には小さく縮み、湿ると水分を吸収して大きく広がる。 円盤状~盃状~耳状、背面の一部で基物につく。しばしば群生し、隣同士が 互いに癒着することが多い。 固いゼラチン質で、径6cm、高さ2cm以上になる。
 背面は 灰黄色~灰褐色で、直立した白い毛に密に覆われる、子実層は基物と反対側の面に生じ、平滑、褐色~紫褐色。
 胞子は8~20×5~9.5μm、じん臓形~ソーセージ状。


【注】これまで、アラゲキクラゲ A. polytricha と思われていたものが、実は本当のアラゲキクラゲではなく、ほとんどが、ナンカイキクラゲ A. cornea だったらしいという。違いは背側の毛の長さで(一応)見分けられる様です。
・アラゲキクラゲ…担子器果背面は長さ600μm以上の毛を密生する
・ナンカイキクラゲ…背毛の長さは70-560μm;担子胞子は13.5-18.5 × 5.5-7 μm
【参考】日本産キクラゲ および、アラゲキクラゲの分子系統解析と形態比較に基づく分類学的検討(日菌報 59: 7-20,2018)から


〔似たキノコ〕
 → キクラゲよりも固く、こりこりした歯ごたえが身上。

表面・子実層