寒い時期を除いてほぼ一年中みられる。広葉樹の枯れ木上に群生するが、乾燥しているときは情けないほど縮んでいる。 近郊ではニワトコ立木に発生しているのをよく見かける。
表面は暗褐色で滑らか。乾いた時には小さく縮み、湿ると水分を吸収して大きく広がる。 円盤状~盃状~耳状、背面の一部で基物につく。しばしば群生し、隣同士が
互いに癒着することが多い。 固いゼラチン質で、径6cm、高さ2cm以上になる。
背面は 灰黄色~灰褐色で、直立した白い毛に密に覆われる、子実層は基物と反対側の面に生じ、平滑、褐色~紫褐色。
胞子は8~20×5~9.5μm、じん臓形~ソーセージ状。
【注】これまで、アラゲキクラゲ A. polytricha と思われていたものが、実は本当のアラゲキクラゲではなく、ほとんどが、ナンカイキクラゲ A.
cornea だったらしいという。違いは背側の毛の長さで(一応)見分けられる様です。
・アラゲキクラゲ…担子器果背面は長さ600μm以上の毛を密生する
・ナンカイキクラゲ…背毛の長さは70-560μm;担子胞子は13.5-18.5 × 5.5-7 μm
【参考】日本産キクラゲ および、アラゲキクラゲの分子系統解析と形態比較に基づく分類学的検討(日菌報 59: 7-20,2018)から
〔似たキノコ〕
→ キクラゲよりも固く、こりこりした歯ごたえが身上。
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