有毒。夏から秋にかけて、広葉樹林やアカマツと広葉樹の混生林に散生または群生する。
傘は 30-90 mmで、卵型から饅頭型をへて浅い皿状に開き、周囲に条線(半径の20-50%)を備える。
カサの色は灰褐色。中央にくらべ周辺は淡くやや赤みが強い。また、湿時には弱粘性があり、触れるとベタベタした触感がある。
ヒダは、離生し淡紅色でやや密。幅は広い。
柄は 90~180 × 8~15mm、白色で中空。中位から上位に白色の膜質のツバを、基部には大型の白色膜質のツボを備える。
ツバから下の柄の表面は繊維状片鱗に覆われる。
肉は白色で、空気に触れるとわずかに赤みをおび無味無臭。
胞子紋は白。
胞子は楕円形~亜球状、9.0-12.0× 8.0-10.0 μm
→ アカハテングタケ は従来タマゴテングタケモドキの別名とされてきたが、タマゴテングタケモドキよりやや小ぶりで(傘は 35-70 mm、柄は 50~100 × 5~15
mm)傘の周縁部に認められる放射状の条溝がより短く( 半径の20-30%)、胞子は惰円形 10.0-13.0 × 7.0-9.0 μm。
タマゴテングタケモドキはアカハテングタケの別名で呼ばれることがあるが、この別名はもともと、青森県八甲田山で見出された標本をタイプ標本として新種記載されたAmanita
rhodophylla Imazeki & Toki に与えられた和名であるという。しかし、この学名(発表は1955年)は A. rhodophylla
Beeli(発表は1931年)の後発シノニムであるために、国際藻類・菌類・植物命名規約に規定された先名権の上からは無効である。
そこで、青森県産の菌に対しては新たにA. incarnatipholia Z. L. Yang の学名が与えられ、タマゴテングタケモドキより、かさの周縁部に認められる放射状の条溝がより短い独立種として区別されている。
『ウィキペディア(Wikipedia)』から
注:『日本産菌類集覧』では A. rhodophyllaは、タマゴテングタケモドキ A. longistriata S. Imai の「異タイプ異名」として別種の扱いであるが、和名アカハテングタケは、タマゴテングタケモドキの和名別名として記載されている。
〔似たキノコ〕
→ ツルタケダマシ(毒)のヒダは白色。
→ ツルタケはツバを欠く 。
→ ヒダが赤くなるテングタケ属のきのこは他に、バライロツルタケがある。
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