春~秋、林内・公園内や路傍・あるいは草原などの、腐植質に富んだ地上に点々と発生する。
傘は径1~4cm程度、丸みを帯びた円錐形から開いてまんじゅう形となり、老成時にはほぼ平らに開き、中央部にしばしば鉛筆の先端状の突起を残すことがある。
表面は粘性を示すことなく、赤褐色~橙褐色または帯紫灰褐色、吸水性を示し、湿った時には周縁部に短い条線をあらわすが乾くと消失する。
肉はかさでは薄くて脆く、表面とほぼ同色または淡色で、傷つけても変色せず、味はほとんどないがキュウリのような青臭みがある。
柄の肉はやや軟骨質で、暗灰褐色。
ひだは柄に直生~上生し、密で幅せまく、ピンク色を帯びた淡黄白色、傷つけると僅かに褐色を帯びることがある。
柄は長さ3~6cm程度、暗褐色~暗赤褐色、同色の微毛を全面にこうむり、中空である。
胞子は平滑、長楕円形、7.5~9×4~4.5μm。
胞子紋は桃色を帯びたベージュ色(=帯桃黄白色)である。
〔似たキノコ〕
→ 一変種としてヒロハクリイロムクエタケ (Macrocystidia cucumis var. latifolia [Lange] Imaz. & Hongo)が知られている。ひだがより幅広く,胞子がやや大型である点で区別されているが,区別するのが妥当かどうかはいろいろな意見がある。
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