コフキクロツチガキ

Geastrum pectinatum Pers.
ヒメツチグリ目 ヒメツチグリ科 ヒメツチグリ属


コフキクロツチガキ_20161008 sakurayama


awful taste 食不適

 初夏から秋にかけ腐植質の多い林内の地上に孤生ないし点々と群生する。無毒であるといわれるが食用的価値はない。 
 初めは僅かに頂部が突出した球形であるが、成熟すれば外皮が星状に裂開する。
 外皮内面は白っぽく、内皮の頂端の口縁盤は繊維状であまり突出せず、円座を欠く。

 子実体は幼時は頂部が僅かに突出した球形で、径1〜3 cm程度、腐植が白い菌糸でつづり合わされた薄い膜でおおわれ、その内側の外皮表面は黄褐色〜暗褐色を呈し、成熟・裂開すれば、最外層の菌糸膜は子実体の直下に皿状に残る。
 内皮はやや上下につぶれた球状で、径 0.8〜2cm程度、初めは黒っぽい青灰色の地に白っぽい微粉を密布するが、老成すれば灰褐色に色褪せ次第に白粉も脱落することが多い。
 頂端は円錐状に突出した口縁盤となるが、その基部には円座を欠き、底部は細い柄を介して外皮の内面中央部に付着し、柄の中途には脱落しやすい小さな首輪状の付属体を備えている。

 外皮は6〜10片に裂けて星状に開き、新鮮なものでは内面は灰褐色〜淡橙褐色の地に白い微粒を密布するが、古くなると剥がれ落る。

〔似たキノコ〕
 → ヒメツチグリ の外皮裂片は子実体の下で反対に反り返る。
 → ヒメカンムリツチグリは外皮をアーチ型に屈曲して立つ。
 → タイコヒメツチグリは外皮の縁を内側に曲げてまっすぐに直立。